日蓮聖人のお言葉一日一訓
15日 生死無常
うえ の どの ご け  あま ご ぜん ご へん じ
上 野 殿 後 家 尼 御 前 御 返 事 にいわく
                          ちしゃ ぐしゃ  じょうげいちどう し  そうら   はじめ
 人は生まれて死するならいとは、智者も愚者も上下一同に知りて候えば、始めてなげくべしおどろくべし
              われ そん           そうら    とき
とはおぼえぬよし、我も存し、人にもおしえ候えども、時にあたりてゆめかまぼろしか、いまだわきまえがた
 そうろう
く候。

  人は生まれて死ぬことは、世の習いである、ということは、智慧ある者も愚かな者も、上下を問わずみな知っていることであり、その時にあたってはじめて歎いたり驚いたりすることはないと、わたしも思い人にもそう教えてきたけれども、いざその時にあたってみると、夢か幻かのように思えて、いまだにほんとうに死んだとは思えないのである。


御遺文拝読14日 御遺文拝読16日

御遺文拝読の一覧