日蓮聖人のお言葉一日一訓
1日 信心
みょういちあま ご ぜん ご へん じ
妙 一 尼 御 前 御 返 事 にいわく
そ    しんじん                そうろう       
 夫れ、信心と申すは別にこれなく候。妻のおとこ(夫)をおしむがごとく、おとこの妻に命をすつるがごとく、
                                             ほけきょうしゃかたほうじっぽう しょぶつぼさつしょてんぜんじん
親の子をすてざるがごとく、子の母にはなれざるがごとくに、法華経・釈迦・多宝・十方の諸仏菩薩・諸天善神
   しん    たてまつ                                        そうろう
等に信を入れ奉りて、南無妙法蓮華経と唱えたてまつるを信心とは申し候なり。

 そもそも、信心というものは、別にこれというむずかしいことがあるわけではない。妻が夫を愛し、夫が妻のために命をすてるように、親が子をすてず、子が母のもとからはなれないように、法華経と釈迦牟尼仏と多宝仏と十方のすべてのみ仏や菩薩そしてもろもろの天上界の善い神々などに信ずる心をささげて、南無妙法蓮華経とお唱えすることを、信心とはいうのである。


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