16年度 第4回 7月2日 講話「本阿弥妙山の信行に学ぶ」
本山 京都妙覚寺貫首 頂岳 龍乗(かみおか りゅうじょう)師 戦後六十年目の大きな世代交替期に「本阿弥妙山の信行に学ぶ」
本阿弥家は刀剣のめきき・とぎ・ぬぐいという、いわゆる「本阿弥の三事」を業として古来有名であった。光悦の母、妙秀は本阿弥家の法華信仰の中心にあって、一門の賢母として90年の生涯を日蓮宗への帰依に捧げた女性である。また、本阿弥家ではその頃すぐれた女性が相次いで現れた。光悦の姉で宗家の光徳に嫁した妙光は夫を扶けて本阿弥一族を督し、また、二人の間の娘で、光瑳(光悦養子)の妻となった妙山は、家職の目利き細工にもくわしく、智慧賢く、80に及ぶまでの一生のうち遂に嗔恚(しんい)の態度を示さず、法華の首題毎日一万遍ずつ怠ることなくして、生涯を終わるまで白衣にて暮らした。・・・
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