盂蘭盆会のご案内 (保存版)
合掌 花火大会、盆踊り、地域の夏祭りと、まさに夏一色ですね。夏一色と言えば! お盆の時期です。今年もやって参りました。お坊さんにとっては恐怖のお盆(笑)
先日、メディアで「人との出会いは最初の5分で決まる」「ビジネス・セール・面接で成功する方法」と言う番組がありました。
動作、服装、話し方、会話の内容、立ち振る舞いです。普通は、話の内容を考えがちです。相手も内容が一番かと思い込みますが、一番大切なのは、内容ではなく話し方なんですね。仏教では「和顔(わがん)・愛語(あいご)」という言葉がありますが、まさに一緒なんですね。和顔とは、微笑み・愛語とは、優しさの心です。
現代では、信じられない事件が多発しておりますが、町内・学校・会社・合コン・飲み会・・・。
是非、和顔と愛語を心がけてみて下さい。
周りを自然と和やかにし、自分自身も穏やかな優しい気持ちになれるはずですよ。
下記により盂蘭盆会を厳修致します。ご参詣、心よりお待ち申し上げております。
・迎え盆 (お墓参り) 8月11日〜13日
・お棚経 8月14日〜16日
・施餓鬼水向供養(お寺での法要) 8月17日 午前11時から
※お盆は7月?8月?
お盆の行事は最初、旧暦(太隠暦)の7月15日に行われていました。
しかし、明治になると新暦(太陽暦)が採用され7月15日は1ヶ月早くずれました。農業を主としている人々にとっては農作業の関係上、都合が悪い為1ヶ月遅れの8月15日を中心にお盆行事を行うようになりました。
秋田県では8月にお盆の行事を行っています。
お家での施餓鬼幡(せがきばた)の飾り方
@如以甘露灑(にょいかんろしゃ)
※甘露(かんろ)の以(もっ)て灑(そそ)ぐに
甘露とはおいしい飲み物を例える
A除熱得清涼(じょねっとくしょうりょう)
※熱を除いて清涼を得るが如(ごと)くならん
B如従飢国来(にょじゅうけこくらい)
※飢えたる国より来(き)たって
C忽遇大王膳(こつぐだいおうぜん)
※忽(たちま)ちに大王の膳(ぜん)に遇(あ)はん
同封致しました「お盆供養幡」は、上記のようにお飾り下さい。
4枚ございますが、上から五色(緑・黄・赤・白・紫)になっていますが、仏教では五色を方位に配当して表しております。 緑=東 黄=中央 赤=南 白=西 紫=北
幡=旗とは、古来は武人が戦場において、自分の存在を目立たせる為に立てるものでしたが、転じて仏・菩薩の威厳を表す物として用いられるようになっております。五色の東西南北・中央と全てに渡り供養することの意味であります。
幡の経文は上記に表しておりますが、この経文は、法華経の第6番目・授記品(じゅきほん)にありまして、餓鬼界(がきかい)の苦しみから離れ、真の成仏を願うものであります。
仏教的にご説明すると、眠くなるので、例えさせて頂くと・・・・。
お盆とはご先祖が年1回、私達の家に帰省することを意味しております。
お墓参りをしご先祖を連れて帰ります。お坊さんのお経(墓経)がご先祖のファーストクラスのチケットです。
エコノミー症候群にならないよう、お参りの際は、声をかけて下さい。
お墓経が終わり木羽仏(こばぼとけ)をお寺から頂戴し、仏壇に飾ります。
ご先祖の滞在部屋が、仏壇ですが、年1度の帰省ですから、もてなしてあげたくなりますよね。
同封の供養幡が、ご先祖のご馳走になり、木羽仏が部屋のセキリティーになります。
出来るなら、エグゼクティブ・スィートルームに招きたいですよね。
そして、ずっと滞在する訳にはいかないので、棚経(たなぎょう)お坊さんが14日〜16日の間に自宅にお
伺いしお経を唱えて連れて帰り、皆様はご先祖の滞在した部屋を掃除するわけです。
供養物、木羽仏などは、捨てずらいので、精霊流しをするわけです。
以上がお盆の説明ですが、どんなに忙しくても年1回位はご先祖への感謝をしてみて下さい。
文・説明 =副住職 小倉 知法