俳句のコメント
「カラヤンの”運命”を聴く敗戦日」
「運命」は大変私にとって懐かしい曲である。
日本が敗戦から立ち直って、クラシック音楽が巷に流れるようになったのは、昭和の20年の後半であった。中でも、昭和32年、カラヤン・ベルリンフィルハーモニー管弦楽団の戦後初来日は、音楽界に一大フィーバーを巻き起こした衝撃の名演奏であった。
NHKの初演奏リストにはベートーヴェンの交響曲第五番「運命」が入っていた。
私がクラシックファンになったのは、大学一年生の頃で、当時LPは高価で手が届かなく、NHKーFM番組表からクラシック番組を探して聴いていた。
クラシック音楽が趣味となって50年が過ぎ、わが一生の楽しみとなっている。
日本の運命の変換点となった「敗戦日」にベートーヴェンの「運命」を聴き、日本の敗戦から復興の現状を考えさせられてこの俳句を詠んだ。しかも今、入院先の病院のベットで治療を受けながら名曲「運命」を聴き、俳句を詠んだことは、生涯忘れられない記憶となるであろう。
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