秋田駒ヶ岳 「コバイケイソウの群生」  撮影 土屋 博

平成25年〈8月〉

秋田駒小雨にけむるお花畑(はなばた)
俳句のコメント

 「秋田駒小雨にけむるお花畑」

 国の天然記念物に指定されている高山植物の宝庫として名高い「秋田駒ヶ岳」は一度行って見たい山であった。

 秋田駒ヶ岳は標高1637メートルの山で、幸いに八合目までバスが行くので秋田の友人の案内で登ることにした。

 当日は生憎雨模様であったが、予定通り登り始めて、中腹からはガスがかかってきたが、次々と現れる高山植物を眺めながら頂上を目指した。

 とうもろこしみたいな白い花のコバイケイソウの群生、さらに可憐なエゾツツジやニッコウキスゲ、ハクサンシャクナゲ、黄色いミヤマダイコンソウなど多くの花々と対面。白い花のチングルマはすでに花が終わっていて、花柱が伸びて薄茶色の実が風車のようになっていたのは珍しかった。
 頂上付近の阿弥陀池で雨と風が強くなってきたので、近くの避難小屋で昼食をとった。食事後にコマクサの群生地に回る予定であったが、霧が濃くなり見通しが不良になったので断念し、また360度の眺望のある男岳も残念であったが取り止めとして下山した。

 曇り空が途中から小雨に変わり視界は十分でなかったが、次々と眼前に現れる高山植物に、心わくわくしながらの登山は、一時大自然の営みに浸る楽しく貴重な体験であった。



ニッコウキスゲ エゾツツジ
チングルマの花のあと ミヤマダイコンソウ
ハクサンシャクナゲ (2013年7月11日撮影  土屋 博)




秋田駒ヶ岳より田沢湖を望む