俳句のコメント
「それぞれにクレヨンの色クロッカス」
今年は例年になく寒い日が多く寒暖の差が大きくて、お彼岸が待ち遠しかった。
庭に出てみるとクロッカスが線状の葉の間から蕾を伸ばしていて、よく見ると小さな黄色い花が咲きそうになっていた。早春の陽を受けて黄色の花が咲き、続いて青紫や白い色の花が咲いていた。
鮮やかで原色に近い色に、ふと子供の頃に使ったクレヨンの色を思い出し、この句が出来た。また、いたずら盛りだった息子や娘の、クレヨンのいたずら書きを思い出してもいた。
クロッカスの名はギリシャ語のクロケ(線)に由来して、糸のように細長い雌蕊を持つ種があることに因んでいるそうである。
クロッカスは小さいけれど存在感があり、霜や凍りにも負けず元気よく、花の少ない早春に先駆けて咲くので春の訪れを感じさせてくれる好きな花である。ちなみに花言葉は「信頼」「青春の喜び」である。
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