(芦ノ湖  土屋 博 撮影)

〈9月〉

孫あゆむ満月がゆく夏の湖(うみ)
俳句のコメント

 「孫あゆむ満月がゆく夏の湖」

 この夏に息子と4歳の孫と一緒に箱根に旅をした。芦ノ湖畔の近くのバンガローに泊まり外でバーベキューを楽しんだ。その後、手花火を楽しんでから船に乗って花火大会に臨み、天空の花火を満喫した。

 花火が終わって、人混みを離れてゆっくり宿の方に歩いていた。その日はちょうど満月であり、その月明かりを頼りに歩いていた。しばらくすると孫が「僕が歩くと満月もいっしょに動いている」、と声を出した。これは孫にとっての新しい発見であった。
 私も確かめ、相づちをしながら手を繋いでしばらく孫と一緒に歩いていた。

 その時は気が付かなかったが、翌日にこの句ができた。孫との旅の良い思い出ができたと思っている。

 船の上で花火の写真を撮ったが、満月の情景は撮影しなかったのは残念であった。箱根芦ノ湖遊覧船から花火を見て、以前行った華やかさと厳しさのある「大曲の花火」を懐かしく思い出していた。

(箱根芦ノ湖遊覧船からの花火  土屋 博 撮影)