〈6月〉

菜の花やロマンスカーの持ち上がる
俳句のコメント

 「菜の花やロマンスカーの持ち上がる」

 最近は散歩が私の日課となっている。近くには前田藩の下屋敷であった広い公園があり、四季の花や紅葉など自然があり、楽しんでいる。

 今年の春は郊外の片倉城址公園で野草の会があり出かけてみた。例年より暖かくなるのが遅かったためか、丘の木陰にカタクリの花が群生していた。東京の都心に近いところでカタクリの花を見て嬉しくなり、以前秋田でカタクリの群生をみて感激したことを思い出していた。

 野草の会が終わってから、少し回り道して小田急線の沿線近くを通ったら、ちょうど線路の土手は菜の花が真っ盛りであった。暫く歩いていたら、特急列車(ロマンスカー)が通って行った。その時、土手の菜の花の上をロマンスカーが浮き上がって通過したように感じてこの句が出来た。

 後日、菜の花の土手を撮りに行こうとしたが、生憎風邪で寝込んでしまい、時期を失ってしまった。そこで、近くの菜の花のある土手に行ってみたところ、すでに盛りは過ぎていたが写真に収めた。