庭に咲いた「合歓」の花  土屋 博 撮影

〈8月〉

跡継ぎの小さき手に触る夏座敷
俳句のコメント

 「跡継ぎの小さき手に触る夏座敷」

 息子が結婚してもなかなか子宝に恵まれず半ばあきらめていた頃に、待望の男子が誕生した。病院から帰ってきた時にそっと手に触れた初孫の感激を詠んだ句である。

 孫が生まれるまでは仲間の孫の話題に入れず、また、関心もあまりなかったが、いざ孫が授かってみると多くの方の言葉が実感できるようになった。

 早いものでこの夏で三歳になる。今更に子供の心身の発達の早さに驚いており、これからの成長を思うと楽しみである。

 誕生の時、ちょうど庭いっぱいに合歓の花が咲いており、また、富士の旅記念で買った百合の球根が大きく育ち大輪の花(カサブランカ)を咲かせていて、まるで孫の誕生を祝っているようであったことを思い出している。





大輪の百合の花(カサブランカ)