(山菜の写真は、たらの芽を天麩羅にした後に急に思い出して撮ったので、わずかになってしまった。土屋 博)

〈6月〉

たらの芽や北の便りの添えられて
俳句のコメント

 「たらの芽や北の便りの添えられて」

 毎年5月の連休明けに秋田に行っている。ちょうど、その時に小学校の同期会があり、また数年前からは中学のクラス会が再会された。

 両親は亡くなっているが、妹弟や友人との再会はもとより、たらの芽、蕨などの郷里の山菜も楽しみにしている。

 中学のクラス会が震災のため早々に中止との連絡があり、交通機関にも不安が感じられたので、今年は秋田行きを断念した。

 五月の連休が明けた頃、思いがけず秋田の妹から宅急便が届いた。採りたてのたらの芽、しどけ、蕨がたくさん入っており、秋田の春を重い出しこの句が出来た。

 尚、今回の東日本震災では次の俳句を詠んだ。

 「みちのくの春はくるたび花は咲く」

 「原発の闇明らかに五月憂し」