〈２月〉

　「語るのも語らぬもよし掘り炬燵」

　終戦は小学校４年生の大変厳しい時代であった。当時の暖房といえば、一家に炬燵が一つあり、親と子供がその一つの炬燵を囲んで暖を取る家が多かった。そして、炬燵の上にはみかんが置いてある風景が思い出される。

　その当時は、両親、兄弟姉妹とも身近に話し合いが出来て、意思の疎通も十分とれていたように思われる。
　個室の時代と違って相手が何を考えいるか話し合わなくてもよく判ることが出来た。貧しく厳しい時代であったが、みんな一生懸命生きており、懐かしく当時の暮らしが想い出される。

　そんな頃を想い出して、この句が出来た。

　当時はカメラもなく写真がありません。この句に直接関係ありませんが、今年１月２２日に俳句の新年句会が向島であり、途中の隅田川岸から建設途中の「スカイーツリー」をショットしました。