〈10月〉

三十人三十一脚天高し
俳句のコメント

 「三十人三十一脚天高し」

 TVのスイッチを入れたら、グランドに三十人が脚をお互いに紐で結んで三十一脚で立っていた。

 晴天のもと、ピストルの号令で一斉にゴールに向かって走って行った。三十人の息が合い、一人の乱れもなくゴールめがけて倒れ込んで行った。もちろん、ゴールにはマットなどのクッションが積まれていた。

 一チームずつタイムを競う競技である。スタートの緊張、走っているときの迫力、連帯感、一糸乱れぬ足の運びなどに大変感動した。

 若いときの二人三脚を思い出し、スポーツ、運動の世界にも多様化の一面を見た。近頃の若い人は云々・・・と言われるが、この競技を見る限り、若い人の将来に希望を持った。




晴天の富士山(土屋 博 撮影)